東海中央病院~新病院の開院と役割~

間もなく(今年3月に)開院する東海中央病院(東中)の新病院について、病院長・渡邊正氏から説明を受けました。

主だったところでは、

1階:血液浄化センター(透析をするところ)が15床から20床に増強されました。

2階:救急車は2階に到着するようになります。

3階:集中治療室(HCU)も12床に増強されました。

4階~6階:個室にて陣痛から分娩、回復まで、移動しないでおこなう、「LDR」を想定した病棟を整えるそうです。

最近では、このLDRによる出産は注目されており、アメリカでは主流のようです。

ただし、設備面では整っても、医師の人数の関係で、分娩の受入れは当面は無理のようです・・・

2名以上の産科の医師の常勤が必要で、かつ小児科が開設されていないといけないそうです。

現在、東中では小児科が開設されておらず、まずは小児科からだそうです。

小児科、産科の医師不足は、全国的な問題ですね。

この他に、3階の大会議室は、一般に開放されるようで、開かれた病院を目指すそうです。

ところで、説明の中で「ん~・・・」と思ったことがあります。

「急性期病院」における平均滞在日数の国際比較では、

アメリカ5.7日、イギリス6.7日、ドイツ8.9日、フランス5.6日に対し、日本は20.7日と、諸外国の5倍くらい滞在しています。(2003年)

つまり、日本の「急性期」の患者さんは、諸外国に比べ、平均的に長く病院に滞在している・・・ということになります。

長く滞在することの良し悪しはさておき、医師・看護士の負担が大きくなることは間違いないでしょう。

当然、国保などの社会保障の負担も大きくなります。

医師不足や国保会計の問題は、奥が深いです。

ちなみに、

「急性期」とは:症状・徴候の発現が急激で、生命の危機状態にあり、経過が短い。手術による症状が急激に現れ全身管理を必要とする時期。

「回復期」とは:生命の危機状態から脱し、症状が安定に向かっている時期。機能障害の程度に応じた日常生活・社会生活に適応を促す時期。

「慢性期」とは:症状・徴候は激しくないが、治癒することが困難な状態が長期間にわたって持続する時期。長期間の管理、観察、あるいは治療、看護が必要とされる時期。

だそうです。

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