過去最大の予算 971億円 ~市民1人当たり歳出は約67万円~ 令和6年度 各務原市
下のグラフは各務原市の令和元年度から令和6年度の当初予算(歳出)の推移です。一般会計・国保・介護保険・後期高齢者保険・水道・下水道の各事業会計における様々な『市民サービス』や、借金返済や事務経費などの『行政コスト』に充てられる予算額を一つに合算して、「何に、誰に、いくら使うか」を独自に計算し直したものです。各事業会計の間で行われる『繰入金』・『繰出金』を差し引くなどして、独自に計算しましたので、市が発表した単純合計した総額とは金額が異なります。
令和6年度の当初予算における『行政コストや市民サービスに充てられる費用』は、総額970.6億円で市民1人当たり約66.9万円となりました。『新型コロナウイルス』、『ロシアのウクライナ侵攻』、『円安』などの影響がなかった令和元年度と比較すると市民1人当たり約12.7万円の増加です。
予算が増えた主なワケは・・・?
下の表に、『継続的に増加する傾向にある予算項目』や、『一時的に増加した予算項目』の主なものを抜き出してみました。
継続的に増加していること
表の中で、景気などに関係なく、社会現象により増加傾向にある予算には以下のものがあります。
- 『介護保険の給付費』が増えてきたのは、高齢化が進んだことに加え、介護サービスを提供する事業所が増えてきたことにより、サービスを利用する方が増えてきたためです。
- 『後期高齢者の医療費』は、75歳以上の人口が増えたことと、医療が高度化して高額化しているため増加しています。
- 『障がい者支援など』や『障がい児の療養費』が増えているのは、サービスを提供する事業所が増えてきたことにより、サービスを利用する方が増えてきたためです。
- 『生活保護費』は、受給世帯の多くが高齢者であり、保護脱却が難しく、年々増加しています。
- 『学校給食費』が増えているのは、物価高騰したことで小中学校の給食費が上がらないよう補助をしていることに加え、給食費の徴収や管理を学校ごとで行っていたものを市で一括管理するための費用があらたに加わっているためです。
本年度だけなど、一時的に増加したこと
表の中で、本年度に限った予算などの一時的な項目による予算には以下のものがあります。
- 『定額減税の一部』や『価格高騰の対応』は、国の政策の所得税・住民税の減税が引ききれない低所得者などに給付金を支給します。(100%国費)
- 『公園の整備』は、前渡地区の木曽川沿い公園の整備や、大塚山の法面の土砂崩れ防止のための整備などです。
- 『ごみ処理施設の整備』は、北清掃センターの長寿命化と省電力機器の導入によるCO2削減のための設備改良などのため増加しました。
- 『消防指令センター更新』は、耐用年数を迎えるシステムを最新の高機能なものに更新するためのもので、これにより安全性・信頼性が上がります。
- 他に『特別支援学校の建設』、『PFAS対策』、『文化会館の整備』などが予算増加の要因としてあります。
- なお、『し尿処理施設の整備』、『プレミアム商品券』、『庁舎の建設』の事業は終了しましたので、その分は予算から減額されています。