議会開会日には、議案が提出され、その提案理由が市長から延べられる。

3月議会は、次年度の予算が上程されることから、次年度はどのような市政運営がなされるか?が具体的に盛り込まれ、市長からのその提案理由は必然的に熱く語られる。

熱く語らない市長なら、体育会系の私は、個人的に批判したい!

今回の提案理由は約40分間にわたり、熱く語られた。

主な内容は次の通り。


  • 現在の日本は、高度成長期は終わり、20年前から成熟期を迎えている。従って、この成熟期という歴史的段階を活かす国づくりが必要があり、それは「文化大国への道」であると考る。すなわち、モノの豊かさ以外の、人間生活にとって必要な諸価値、心の豊かさ、家族やコミュニティーや国家の絆や、伝統文化の重視、自然環境との共生などを加えたトータルの日本の新しいビジョンが必要である。


  • 平成24年度予算の編成方針は、「二兎を追う都市」として、第一に「都市の推力を高める予算の編成」、第二に「しなやかで強い財政力の堅持」を掲げた。


  • 「しなやかで強い財政力」のため、不断の行財政改革により財政力を強化し、健全財政を堅持しつつ、下記の5つのポイントで「都市の推力を高める予算」を編成。
  1. 「スポーツの街かかみがはら」の推進
  2. 「各務原ブランド」の推進
  3. 「東西新2眼レフ都市基盤整備事業」の推進
  4. 「安全・安心な都市づくり」にさらに力を入れる
  5. 「省エネルギー・再生可能エネルギー事業」の推進

なお、市長による提案理由は以下の通りです。(ほぼ全文)

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【平成24年第1回各務原市議会定例会提案理由説明】

 

平成24年第1回各務原市議会定例会にあたり、市政運営についての所信を申し上げます。

 

日本の現状と動向について

 

市政運営の前提となる、日本の現状と動向について申し上げます。

 

この国はすでに成熟期にあります。

国々は長い間の停滞期を経て、発展途上期に入り、さらに成長期、高度成長期を経て成熟期に入ります。世界史2000年の国々の足跡です。

このことを、過去半世紀の日本の経済成長率の変遷で申し上げますと、

1961年から1970年まで、1960年代の年平均経済成長率は10.0%でした。あの映画「三丁目の夕日」の時代です。カラーTVが我が家に入ると万歳、そういう時代でした。今よりはるかに人々の暮らしは貧しかったが、誰でも明日は今日より豊かになると信じ、よく働きよく遊びました。後に、日本の高度成長期と呼ばれる時代でした。つづく、

1970年代の年平均経済成長率は、4.1%でした。

1980年代の年平均経済成長率は、4.7%です。その中頃が「ジヤパンアズナンバーワン」と云われたなつかしい時代です。

1990年代の年平均経済成長率は、1.0%です。そして、

2001年から2010年までのそれは、0.7%です。

つまり、日本は、実は20年前から成熟期に入っています。

私たちは、この国の歴史的な立ち位置を踏まえなければなりません。

従って、この成熟期という歴史的段階を活かす国づくりが必要であります。それを私は「文化大国への道」であると考えます。

換言すれば、モノの豊かさ以外の、人間生活にとって必要な諸価値、心の豊かさ、家族やコミュニティーや国家の絆や、伝統文化の重視、自然環境との共生などを加えたトータルの日本の新しいビジョンが必要です。私たちがあのブータン王国の「国民総幸福」という国づくりに注目するゆえんです。

昨今のこの国は、日本の潜在力を活かせず、いわば縮み思考におちいっています。

その原因は、

 

1つ、前述の経済成長の停滞という認識。

1つ、国家の統治力の短命化。最近20年間、内閣の寿命は小泉内閣を除いて、

いずれも1~2年です。14も政府が代わりました。まるで第二次大戦後の

混乱するフランス(1947年から1959年の間に21回政権交代)やイタリ

アの政情を見るようです。

1つ、政府の目線の低さ。国家の進路の不明確さ。

1つ、財政赤字とその解消のための断乎たる大方針の欠如などからでしょう。

日本は四季ある美しい国です。それは私たちの誇りです。

温暖湿潤の気候と風土、北から南まで中央部に山脈がつらなり、そこから湧き流れる小川や河川が、水と緑の環境列島をつくっています。江戸期から今日まで、来日した外国人たちはすべてこの美しい国に感歎しています。

この国は、世界最古級の文明をもつ歴史大国です。それは私たちが子供の頃教えられた世界四大文明よりはるかに古い。戦後の考古学などの進化で日本の「縄文文明」は、およそ今から1万5千年前から2千5百年前までつづいた世界最古級で最長の文明で、料理や家族ごとの生活、土器文化などで現代に生きています。

あるいはこの国は、東日本大震災で世界を感歎させた助け合いの心とボランタリースピリットを共有する素晴らしい国です。それは私たちの誇りです。

この国は、歴史的な文化力と潜在力をもつ国です。

世界がまだ文学といえるものを持っていない頃、8世紀から11世紀初頭にかけて、万葉集、枕草子、源氏物語など世界最高品質の文学を誕生させた国です。江戸中期すでに国民の識字率は優に50%をこえていました。当時七つの海を支配した大英帝国の首都ロンドンの20%をはるかにこえる文明国でありました。

ギロチンや粛清、血みどろの革命であった、ピューリタン革命やフランス革命、共産革命と違って、明治維新という質の高い事実上の無血革命で世界の歴史上最も劇的な体制の一変を断行した国です。それは私たちの誇りです。

さらに第二次大戦後、焼け野原の中から国土再建、わずか40年で、世界からジャパンアズナンバーワンといわれた国です。それらは今も昔も同じ日本人のつくった歴史です。

ふりかえれば未来と云いますが、国家の指導者は、それは都市にもいえることですが、その国の美しさや、すぐれているところ、すぐれた歴史の事実を、国民に語り継がなければなりません。それを思い起こすことによって、その国の素晴らしさを再認識し、前進への勇気を喚起するからです。

 

それゆえに、イギリスの首相は、英国を「良い伝統をもつ偉大な国、素晴らしい歴史をもつ国、過去への誇り」を国民に語ります。

フランス大統領は、15世紀英軍包囲下にあったフランス中部オルレアンを開放したジャンヌダルクを国家統合の象徴として語ります。

 

アメリカ合衆国の大統領は、あのゲティスバーグでのリンカーンの演説や、マルテインルーサーキング牧師の演説をひもとき、「Ihaveadream!」と云いました。

日本の指導者は、なぜか歴史を語らない。日本、この国の偉大な歴史を軽視している

としか云いようがありません。それなくして中・長期の国家戦略が生まれるでしょうか。今日国際的に日本への評価と信頼はきわめて高い。それは私たちの誇りです。

数年前、英国BBC放送は米国メリーランド大学との共催で、世界諸国の信頼度調査を行いました。そのナンバー1の国は日本でした。

あるいは、エジプトの高官は現地で私に、私の問にではなく自ら、「あの考古学博物館もあのダムも戦後日本の援助でできました。しかし日本はその見返りを求めません。

それにくらべて中国は、すぐ見返りを求める。」という。アラブ首長国連邦の首都アブダビの高官は私に、「我々は、石油より水が大切です。海水を淡水にかえる技術を提供してくれたのは日本です。日本はわれわれの恩人です。」と云いました。先般国王が来日されましたが、そのブータンは今日、中国と国交していません。すぐ隣のチベット国が中国に併合された歴史を知っているからでしょう。

インドやタイの親日度は、ご承知のとおりです。

これら日本への評価と信頼が、この国の外交姿勢と国家戦略に活かされているように私には思えません。

今日、この国には一国の進路というか、近未来の日本のビジョンが見えません。各省庁にはそれぞれの目標があるのでしょうが、国家のビジョンがあるように思えません。
成熟社会日本の新しいビジョンと、それに向かうたくましさが必要です。これは国家の使命です。一昔前まではそれがありました。

人間でも、その集合である事業体でも、都市でも、国家でも、成長発展への推力は、ただひとつ「夢と、それに向かうたくましさ」であります。

最近20年間のこの国では、税収などの伸び悩みと、住民要望の高まりとの乗離に対して、総体としての市町村は、それぞれのもつビジョンを実現するため懸命の努力を重ねてきました。ビジョン到達への知恵と工夫や、行財政改革、柔軟な役所づくりなどです。その結果、はるかに国より健全財政です。

 

その理由は、市町村には、それぞれより良いまちづくりに向かって4年、8年10年

と全力をあげての自治体経営があり、国家には日本の国家ビジョンの欠落と、国家経営という視点とパッションが少ないように感じます。先般千葉県幕張で、全国市町村長特別セミナーがあり、その筆頭講師として招聘されました。内閣府や総務省などからも幹部が来場されていました。私の講演表題は「推力は、夢とそれに向かうたくましさ」で、
以上申し上げたことを強調したつもりです。

 

二兎追う都市

 

お陰様で、本市の財政は、市民みなさま、市議会、市職員のご協力で、きわめて健全です。次世代に負債のつけを残さないことは、現世代の市政運営の大切なつとめです。

本市の財政は、平成8年度末と平成23年度末見込みで、以下のとおりです。

1,平成23年度末の各務原市の実質債務残高23,059百万円。平成8年度末のそれは33,715百万円、差し引き、10,656百万円、本市の借金が減少しました。

1,一方、本市の基金は、平成23年度末見込みで19,354百万円です。平成8年度末のそれは7,148百万円でした。差し引き12,206百万円増えています。

したがって、実質債務残高の減少10,656百万円に、基金残高の増加分12,206百万円を加えた額である合計228億6,200万円分、本市の財政力は向上したことになります。
こうして、本市の基礎的財政収支(プライマリーバランス)は、10年連続の黒字です。国のそれは10年後、平成32年度に黒字化が目標です。また、本市の実質公債費比率は22年度決算で、全国平均の10.5%に対し、2.4%・全国でもトップクラスの位置です。

一方、本市の事業展開も、みなさまのお力添えで、きわめて積極的に推移しています。本市の必要な市民福祉水準は、シビルミニマムの体系の下、全国より高い水準を維持しています。

また本市のビックプロジェクトは、「学びの森」をはじめ、ほとんど予定より前倒しで竣工しています。そして今、「各務原大橋」も竣工を2年前倒し、新年度末完成する予定です。

2013年3月24日、日本で始めてのデザイン設計コンペによる美しい橋、各務原大橋が竣工します。

その日は、全国から公募の千人以上の大吹奏楽。老若男女、プロ、アマ混在の大吹奏楽団による野外コンサート、さらに本市中学生五百名によるハンドベルの共演です。橋の上で、橋の歌を、1,500人で、この規模は世界の演奏会の歴史にありません。

 

その日はまた、本市ではじめて、橋上ハーフマラソンがスタートをきる日です。数年のうちにブランド化することでしょう。

私たちは、すでに各務原大橋完成後を見据えています。

ポスト各務原大橋の基盤整備事業として、新しく南北道路二本の事業計画を予算化しました。「新二眼レフ都市基盤」の整備です。仮称「日野、岩地、大野線」および「犬山東町線バイパス」の建設です。すでに岐阜県と受け持分の協議がすんでいます。完成は5年後の予定です。

さらに来年は、市制施行50周年です。

50周年を契機に未来に向けて発信する各務原市の「縄文五千年の里」づくり。各務原市は、市制施行は49年と新しいが、人々の生活の歴史は約五千年前からと古い都市です。

関東から西では、最も古くから集落をつくっていた地域です。それは私たちの誇りです。本市の都市ブランドづくりにつながりましょう。新年度は、子供達や市民みなさんと、縄文人の生活と出会う発掘調査からはじめます。縄文人たちの主食であった栗やどんぐりの化石、竪穴住居の断片などが現れることでしょう。

 

スポーツの街

 

各務原市は、音楽人口や読書人口が多いことに着目し、昨年度は「音楽の街」、今年度は「本の街」づくりを市民みなさんと事業化しました。それらの事業はこれからもたのしく継続いたします。

新年度は新たに、「スポーツの街」を事業化します。それは市民の健康増進につながるからです。各務原市は児童生徒の体力や運動能力も総じて全国平均に勝っています。義務教育や競技スポーツ、生涯スポーツも盛んです。世界や全国で活躍するスポーツ選手も多い都市です。それに今年はぎふ清流国体の年であり、オリンピックイヤーです。

 

*今年度にひきつづき、新年度に「総合体育館」のリフレッシュ事業を完成させます。

*各地の体育施設などのスポーツ用具などを補充完備いたします。

*青空の下でスポーツを。

青少年グランドは開設後42年、再整備が必要です。

全体の基本計画等をつくり、美しく再整備いたします。

 

 

 

 

同時並行して、新年度中にグランドの中での飲料水を5カ所で完備、快適な水洗トイレの建設を新規3カ所、既存2カ所の計5カ所で完備いたします。

これらをふくめ、スポーツの街へ、ハード事業17事業、ソフト事業56事業を実施します。各務原市は夢ある都市、音楽の街、本の街、スポーツの街です。

 

(財政状況)

次に、本市の財政状況について申し上げます。

平成24年度の我が国経済については、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にある中で、緩やかに景気が持ち直してきているところです。他方、欧州の政府債務危機の動向など、さまざまなリスク要因が存在しています。

しかし、何より、この国はすでに成熟期にあります。

今後も我が国経済が急激に上昇することは期待できません。従って軒地方公共団体の税収にも大きな影響を与え、地方財政運営についても従来のシステムでは厳しい状況が続くものと思います。

このような中、本市は、不断の行財政改革により財政力を強化し、健全財政を堅持しています。

平成23年度の「実質公債費比率」は2.4%となり、4年連続で県内市町村第一位となったところです。この財政健全度は、本市の大きな魅力の一つです。

引き続き、積極的な未来への投資を可能とするため、「各務原市第2次新行財政改革大綱」に基づき、組織・業務の全体最適化により強力な行財政構造改革を推し進め、「知恵あるたくましい21世紀型市役所」として質の高い市民サービスを提供してまいります。

 

次に、今期定例会に提出いたしました議案につき、ご説明申し上げます。

・新年度予算                             6件

・本年度予算の補正                  5件

・人事の案件                             1件

・条例の制定・改正               18件

・事務委託の協議                  21件

・広域連合の規約の変更           1件

・町の区域及び名称の変更        2件

・財産の取得                             1件

・権利の放棄                             1件

・指定管理者の指定                  1件

・市道路線の認定・廃止           2件

の合計59案件です。

以下、議第1号から議第6号までの新年度予算より順次ご説明いたします。

(予算編成方針)

平成24年度予算は、「二兎を追う都市」として、第一に「都市の推力を高める予算の編成」、第二に「しなやかで強い財政力の堅持」を掲げ編成しました。

特に、「都市の推力を高める予算」のポイントは5点です。

一つ、「スポーツの街かかみがはら」を推進してまいります。

一つ、「各務原ブランド」を推進してまいります。

一つ、「東西新2眼レフ都市基盤整備事業」を推進してまいります。

一つ、「安全・安心な都市づくり」にさらに力を入れてまいります。

一つ、「省エネルギー・再生可能エネルギー事業」を推進してまいります。

これらにより、本市の持つ「推力」を一層高めてまいります。そして、何より、「しなやかで強い財政力」は、都市の推力の基盤です。

現在の財政健全度は現世代のためだけにあるのではありません。次の世代に負担を

先送りしないことこそが、私たち現世代の大きな責務です。

「次世代への責任」を果たすため、引き続き「プライマリーバランスの堅持」「財政健全化判断比率の健全性の堅持」、この2点を遵守してまいります。

また、老朽化する公共施設等について、本格的に長寿命化を推進し、戦略的に持続可能な都市経営を行ってまいります。

これらによりまして、「しなやかで強い財政力」を堅持し、次世代につなげてまいります。

 

このような方針に基づき、編成いたしました平成24年度の予算規模は、

・一般会計          433億       1,000万円

・特別会計          306億 3,773万4千円

・企業会計          36億 3,225万9千円

・総額                 775億 7,999万3千円         です。

これを平成23年度当初予算と比較いたしますと、一般会計で3.7%の増、特別会計で2.4%の増、企業会計で19.0%の減、総計で1.9%の増となります。

これまで積み上げてきた「しなやかで強い財政力」を背景に、明日の各務原市を見据え、一般会計及び全会計総額ともに過去最大規模となる積極型予算を編成したところです。

さらに、児竜生徒の安全安心を守る観点から、平成24年度に実施予定であった学校施設の耐震化事業について、平成23年度に過去最大規模の前倒しを行い、総額445億7千万円の総合的な「13か月予算」を編成したところです。

 

(主要施策)

次に、「夢ある都市」を創造する6つの都市戦略に沿いまして、主要施策を順次ご説明申し上げます。

 

戦略1 安全・安心の都市

第1の都市戦略は、「安全・安心の都市」です。

東日本大震災を契機として、逐次、「各務原市地域防災計画」の見直しを図っているところです。

平成24年度においては、引き続き、「自助・共助を実践できる地域」の防災リーダーの育成を目的とした「防災ひとづくり講座事業」に力を入れるとともに、新たに二次避難所に水や食料を備蓄するほか、市民の防災意識の高揚を図るため、「家族防災カード配布事業」を実施いたします。

「高機能消防指令センター整備事業」についても、新年度完成させます。さらに高度救助資機材を積載した救助工作車を整備し、様々な救急事案に対応できる体制を整えてまいります。

また、学校施設の耐震化事業を加速させ、新たに全小中学校において「照明器具落下防止事業」を実施いたします。

さらに、市内各地に雨量計を設置し、即時的にウェブサイト上で公開するなど、頻発するゲリラ豪雨等に備えます。

消費者相談等の事業のほか、自殺・うつ病対策事業についても強化し、昨今の社会問題からも市民を守る施策を実施するなど、ソフト面からも暮らしの安全・安心を向上させ、都市の推力を高めてまいります。

 

戦略2 人づくり都市

第2の都市戦略は、「人づくり都市」です。「夢ある都市」を実現するためには、都市の推力となる人材を育成していくことが重要です。

平成24年度は、新たに「各務野科学ラボ」を開設し、専門家による科学技術に関する講義や実験等を通じて、科学技術の将来を担う人材を育成してまいります。

また、新たに「子ども発達支援プロジェクト」を立ち上げ、これまで以上に発達障害等を持つ児童生徒の発達支援や相談支援に注力してまいります。

まず、医師等の指導のもと、発達障害などを持つ児童の集団活動を実施し、集団適応力を向上させるとともに、教職員が適切な指導方法を身につける「かかみがはらサマースクール事業」を実施します。また、引き続き「不登校ゼロを目指すプロジェクト事業」に取り組み、一人ひとりに適した教育を推進することで不登校の予防につなげてまいります。これらに加え、学習障害等を抱える児童生徒に対して、自ら集団生活に適応する力を養う「特別支援教育指導充実事業」などに、今まで以上に力を入れてまいります。

 

戦略3 人にやさしい都市

第3の都市戦略は、「人にやさしい都市」です。

「人にやさしい都市」とは、社会的に弱い立場にある人々に光を当て、誰もが健康で文化的な最低限度の生活を営むことが保障されるシビルミニマムを実現した都市です。

平成24年度におきましても、引き続き、「各務原市シビルミニマム」に基づきまして、「都市の社会保障制度の充実」など5本の施策を柱に、全176事業を着実かつ安定的に実施してまいります。

また、「子ども発達支援プロジェクト」関連施策として、新たに「すくすく応援事業」を実施します。関係機関により、「乳幼児発達支援推進協議会」を設置し、連携強化を図ってまいります。その上で、ことばや社会性の発達がゆるやかな幼児について、就学前の早期に発見することにより、幼児や保護者に対して適切な支援を行い、必要な療育につなげてまいります。

さらに、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活を営めるよう、介護、予防、医療、生活支援、住まいが一体的に切れ目なく提供される「地域包括ケア体制」を構築し、推進してまいります。特に、高齢者にとってはままならない日常的な作業を、準生産年齢人口、すなわち「元気で意欲あふれる年齢層」がサポートする「高齢者いきいき生活サポート事業」を創設します。これにより、地域でのケア体制をつくるとともに、「元気な高齢者」の生きがいづくりにも寄与するものと期待しています。

省エネルギー・再生可能エネルギー事業についても、積極的に推進してまいります。

先ず、市内道路や本庁舎等において照明のLED化を先行実施します。

また、北清掃センターや小中学校において「太陽光発電システム」を設置するほか、新たに「住宅用太陽光発電システム導入補助金」を創設します。

これらにより、「省エネ」から「創エネ」へと、持続可能な社会の構築に着手するとともに、暮らしの豊かさについて、見つめ直すきっかけとなることを期待しています。

 

戦略4 文化創造都市

第4の都市戦略は、「文化創造都市」です。

良い都市には、「都市の中の自然」「都市の中の歴史」「都市の中の文化」が必要です。本市に培われてきた歴史や伝統、文化の豊かさに市民が身近にふれあうことができ、様々な活動を通じてそれらを次世代へ継承していくことが重要です。

平成24年度は、冒頭申し上げたとおり、「スポーツの街かかみがはら」「各務原ブランド」をそれぞれ推進することとしています。

スポーツを通して、人と人とが「学び」「繋がり」「夢や感動を共有」することにより、豊かで活動的な市民生活を創造してまいります。

また、人口減少時代、現制度の下では税収自体が縮小する社会構造になっていくことが想定されます。そのような中で、都市の推力となるのは、市民の誇りの醸成や、物の豊かさだけではなく日々の暮らしそのものに幸せを感じられる都市の創造であると考えます。

来年度に市制施行50周年を控え、本市の「アイデンティティ」を掘り起こし、都市の「魅力」を高め、効果的な情報発信を行うことにより、「都市そのもののブランド化」を推進してまいります。

平成24年度においては、「かかみがはら総幸福度調査事業」を実施し、「かかみがはら版GNH」の研究に着手します。

また、炉畑遺跡公園を含む縄文遺跡群を、市民と共に創る「各務原縄文・五千年の里」と位置づけ、市民参加のもと発掘調査を実施し、本市の起源に触れてもらうこととしています。

その他、市民が快適かつ安全・安心に利用できるよう、「文化会館」や「総合体育館」のリニューアル事業を実施します。市制施行50周年を前にこれら施設が生まれ変わります。

 

戦略5 産業活力都市

第5の都市戦略は、「産業活力都市」です。

産業は、市民福祉の糧であり、新しい市民を呼び込む地域の活力の源泉です。

平成24年度におきましては、新たに「航空宇宙産業人材育成支援事業」を創設します。これにより、市産業の特色の一つである航空機産業の人材育成を積極的に支援してまいります。

また、昨年8月に犬山市と締結いたしました「木曽川~夢と浪漫~まちづくり盟約」に基づき、新たに「犬山市連携鵜沼宿イベント開催事業」を実施します。これにより、中山道鵜沼宿における新たな交流人口の拡大を目指してまいります。

 

戦略6 未来への基盤づくり

第6の都市戦略は、「未来への基盤づくり」です。

「未来への基盤づくり」は、快適で住みやすい都市の条件となるだけでなく、次世代の豊かさを生み出します。

平成24年度は、本市の最重要課題である各務原大橋が竣工します。市内中央部を南北に貫く導線が構築され、市民生活や経済活動の一層の活性化が期待されるところです。

これに加え、さらなる都市の利便性と安全性、そして良好な市街地整備の推進を目指し、未来に夢をつなぐ新たな交通ネットワークを整備するため、「東西新2眼レフ都市基盤整備事業」を推進してまいります。

具体的には、東の南北軸として中部都市圏の中心・名古屋市とを結ぶ大動脈となる「犬山東町線バイパス整備事業」、西の南北軸として国道156号や東海北陸自動車道とのアクセスを飛躍的に向上させる「(仮称)日野岩地大野線」のうち「市道那378号線道路改良事業」、これら事業について、早々に着手してまいります。

 

(一般会計の歳入)

最後に、一般会計の歳入の主なものについて、順次ご説明申し上げます。

平成24年度においては、個人市民税や地方交付税の原資となる国税収入が緩やかに回復することが見込まれる一方で、社会保障関係費の自然増や公債費が高い水準で推移イ

することが見込まれました。そうした厳しい財政状況の中で、国の予算編成や地方財政

対策の動向などを注視し、歳入全般にわたる財源の適切な確保に努めました。

市税については、経済動向や税制改正の動き、固定資産税における土地や家屋の評価替えなどを勘案し、対前年度当初比2.7%減の191億5,184万8千円を計上しています。

地方交付税については、市税収入の動向、地方財政計画などを勘案し、対前年度当初比45.8%増の32億8千万円を計上しています。

国庫支出金については、「子どものための手当」制度に移行することなどにより、対前年度当初比6.5%減の62億4,217万5千円を計上しています。

県支出金については、地域密着型介護保険施設等建設補助事業などの増加により、対前年度当初比8.1%増の27億7,178万2千円を計上しています。

繰入金については、未来への基盤づくりなど積極的な事業推進により、対前年度当初比41.7%増の25億5,000万円を計上しています。

市債については、将来の公債費負担、プライマリーバランス等を勘案し、元利償還金について地方交付税算入される有利かつ良質な地方債を厳選しているものの、実質的な地方交付税である臨時財政対策債の増加などにより、対前年度当初比27.2%増の37億2,790万円を計上しています。

 

(新年度予算以外の議案)

新年度予算以外の議案について、ご説明いたします。

議第7号から議第11号までの5案件は、本年度予算の補正に関するものです。

議第7号は、平成23年度一般会計補正予算(第5号)を定めようとするもので、国の補正予算に伴う学校施設の耐震化事業をはじめ、財政調整基金及び減債基金の積立て、その他既定の事業経費の確定など、当面の行政需要に対応するため、歳入歳出予算、繰越明許費及び地方債の補正を行うものです。

この結果、一般会計の歳入歳出予算にそれぞれ23億6,668万円を追加し、補正後の予算総額は455億2,629万3千円となるものです。

繰越明許費については、国の補正予算に伴う事業の追加、その他事業の執行状況の見込み等により、地域密着型介護保険施設等建設補助事業ほか20件を翌年度に繰越して実施しようとするものです。

地方債の補正については、国の補正予算に伴う学校施設の耐震化事業の追加により、小学校施設整備事業債ほか1件を追加するものです。

議第8号は、平成23年度国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)を定めようとするもので、平成22年度療養給付費負担金等の確定に伴う国庫支出金に係る精算返還金の増加などにより、歳入歳出予算にそれぞれ1億4,170万2千円を追加し、補正後の予算総額は160億2,227万円となるものです。

議第9号は、平成23年度後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)を定めようとするもので、後期高齢者医療広域連合に対する療養給付費負担金の増加などにより、歳入歳出予算にそれぞれ522万3千円を追加し、補正後の予算総額は20億4,755万8千円となるものです。

議第10号は、平成23年度下水道事業特別会計補正予算(第2号)を定めようとするもので、事業費の確定等に伴う汚水管渠布設費の減額などにより、歳入歳出予算からそれぞれ1億5,620万円を減額し、補正後の予算総額は38億1,170万5千円となるものです。

繰越明許費については、事業の執行状況の見込み等により、三ツ池処理分区第1工区外8管渠整備事業を翌年度に繰越して実施しようとするものです。

地方債の補正については、事業費の変更により、公共下水道事業債を変更するものです。

議第11号は、平成23年度水道事業会計補正予算(第2号)を定めようとするもので、受取利息の増額や企業債利息の減額、企業債元金償還金の増額等による収入額及び支出額の補正をするものです。

この結果、収益的収入は、70万8千円増額し、25億9,094万7千円に、収益的支出は、133万7千円減額し、21億9,815万2千円に、資本的支出は、131万2千円増額し、22億6,104万2千円になります。

次に、議第12号は、人権擁護委員中野渡厚子氏の任期が3月31日に満了するため、その後任の候補者に苅谷里美氏を推薦しようとするものです。

同氏は、人格、識見ともに優れ、その職に適任であるであると存じます。次に議第13号から議第30号までの18案件は、条例の制定・改正に関するものです。議第14号は、市民、事業者等及び市が連携して暴力団の排除を推進し、市民の安全で平穏な生活を確保するため、条例を新たに制定しようとするものです。

次に、議第31号から議第51号までの21案件は、外国人登録法の廃止に伴い、21市町との証明書の交付等に関する事務の委託に関する規約を変更しようとするものです。

議第52号は、外国人登録法の廃止に伴い、岐阜県後期高齢者医療広域連合規約を変更しようとするものです。

次に、議第53号及び議第54号の2案件は、町の区域及び名称の変更に関するものです。議第53号は、鵜沼駅東部土地区画整理事業の区域につき、町の区域を

議第54号は、鵜沼駅東部第二土地区画整理事業の区域につき、町の区域及び名称をそれぞれ変更しようとするものです。

次に、議第55号は、各務原市民会館の客席椅子を、天龍工業株式会社 中部営業所から、7,350万円で取得しようとするものです。

次に、議第56号は、市営住宅使用料等に係る債権につきまして、債務者の所在不明により債務を履行する見込みがないため、権利を放棄しようとするものです。

次に、議第57号は、各務原市桐野町ふれあいセンターの指定管理者として桐野町自治会を指定しようとするものです。

最後に、議第58号及び議第59号の2案件は、市道路線の認定・廃止に関するものです。以上で、提出議案の説明を終わらせていただきますが、ご審議のうえ、適切な議決を賜りますようお願い申しあげます。