昨日と本日、議会にて一般質問が行われた。

私は、脱原発について市長に質問をしました。

以下、質問と答弁の内容(一部抜粋)です。

<私の発言・質問>

去る5月14・15日に政和クラブが開催しました『市政対話集会』では、東日本大震災を受け、防災や災害時の対応などに関する数多くの意見や質問が寄せられました。本日はその中から、原子力発電所に関する質問をします。

5月14日、浜岡原発が全面停止されたところですが、今回の「運転停止」は「冷温停止」のことだそうです。今回停止した浜岡原発3~5号機の原子炉内には合計2400体の燃料集合体がいまも装着されたままで、現在も水温は100度未満に管理をされているそうで、中部電力は「当分の間その状態を維持する」と説明しています。冷やし続けなければ、何らかの事故で冷やすことができなくなれば、再び発熱して破損し、水素爆発などの原因となることは、今回の大震災で被災した東京電力福島第1原発が教えてくれています。さらに使用済み燃料プールには廃炉となった1、2号機も含めた5機で合計6625体もの燃料集合体が水中保管されており、さまざまな作業で生じた放射性廃棄物を詰めたドラム缶は3万4810本、廃棄物貯蔵庫に保管してあるそうです。浜岡原発にはこうした放射性物質を外部に漏らさないための施設や冷却用のポンプなどがあり、運転停止中も機能維持が行われます。1、2号機は2009年1月に運転を終了しましたが、2年以上経過した今も中央制御室が従来通り働き続け、運転員が廃炉前と同じ態勢で24時間勤務していらっしゃるそうです。
このように、浜岡原発は、「停止しているから安全」ということでは決してないことを解説する専門家も少なくありません。2、3年の間に高さ15mの防波壁を建設するとのことですが、今回の東日本大震災で津波が陸上を這い上がった最大遡上高さは岩手県宮古市の38.9mでした。また、浜岡原発付近の地下岩盤に地震波を増幅する特殊地層があることは公表されており、津波だけでなく、直下型地震の心配をしながら、東名高速道路や東海道新幹線の20km圏内で、浜岡原発は存在続けることになります。

今月9日、スペイン北東部のカタルーニャ自治州政府は、人文科学分野で功績のある人物に贈るカタルーニャ国際賞を、作家:村上春樹氏に授与しました。受賞スピーチで村上氏は、東日本大震災と福島原発事故に触れ、「原爆の惨禍(さんか)を経験した日本人は『核に対するノーを叫び続けるべきだった』」と述べました。村上氏は加えて、「効率をかかげた国策に基づき電力会社が原発を推進した結果、地震大国の日本が世界第3位の原発大国になった」と指摘し、原爆を投下された日本にとって福島の事故は『二度目の大きな核の被害』であり、『自らの手で過ちを犯した』との厳しい見方を示しました。

1979年のアメリカのスリーマイル事故、1986年のチェルノブイリ事故の後も、あたかも『日本の技術は特別』かのように、ほとんどの国民が原発推進や効率重視という大きな流れに乗って、危険から目をそらして来たのかもしれません。日本は唯一の被爆国であり、核の被害から立ち直るには、大変長い年月が必要で、それは単純に費用だけの話でないことを、身をもって体験してきました。今思えば、世界が原子力発電に目を向けたとき、日本だけは、それに代わる安全なエネルギーに目を向け、国家をあげてそのエネルギー開発に取り組むべきではなかったのか。いつの世も、人は気づいたときに、反省をし、考えたかを改め、必要に応じ方向転換すればいい。今がまさにその時なのではないでしょうか。

2010年の世界の発電容量は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる発電量が、原発の発電量を初めて逆転したとする報告書を、4月15日までに米シンクタンク「ワールドウオッチ研究所」がまとめました。これまで、我が国の産業や人々の生活は、原子力発電所の恩恵を受けてきたことは事実です。しかしながら、世界のエネルギーは脱原発にパラダイムシフトしてきています。報告書によると、福島第1原発事故の影響で廃炉になる原発が多くなり、新設も大幅には増えず、再生可能エネルギーとの差はさらに開くとみています。これは、このところのドイツをはじめとする世界からの報道をみても明らかです。
さて、今回の福島原発の事故は、いつ収束するかも未だ見えていません。放射性物質の拡散について、福島県を中心に広範囲の住民の不安感はこの先も続きそうで、行政機関の監視が続いています。福島県の農産物は一時、大きな風評被害の影響を受けただけに、これから出荷最盛期を迎える野菜や果樹もあり、安全性を裏付けるための放射能の監視は、気を緩められない状況が続いています。
私たちの住むこの地域においても、例えば福井の原発がもしもの事態になれば、市民の生活、生産物の安全の裏付けのため、現在福島などで行われているような行政機関による監視体制も必要となり、その時の国、県、市の連携の確認も今から必要となるでしょう。現実に起こってしまった原発事故を目の当たりにした今、国や市民や市内企業に向けて、今後想定される危機管理に対する方向性や必要な協力体制など、各務原市が声明を出すことは大切であり、今その時だと考えます。

ここで質問します。市長は4/15号の広報では脱原発について、5/1号の広報では福井県にある15基の原発の危険性についてのコメントをされていますが、ここで改めてお聞きします。脱原発に対する市長の考えをお聞かせください。また、災害時における原発の危険性を、市としてどう考えていますか。災害に備えた危機管理の対策をどう考えていますか。

<市長の答弁>(抜粋)

  • 東日本大震災を教訓に、国は脱原発、自然エネルギー中心の新しい文明モデルを構築し、日本再生戦略に結びつけることが必要。
  • 地震列島日本は、本来、自然環境共生が歴史的なあり方であった。
  • 今日、日本の総電力にしめる原子力発電のシェアは26%、これを太陽光中心の自然エネルギーの開発と国民的電力消費量の削減で、原発ゼロに向かうべき。ゼロ作戦は、十分可能。
  • 今日、国民的気風として、節約志向になっているとともに、リデュース、リユース、リサイクルが定着してきている。
  • 大都会では、自転車通勤が増加してきている。
  • 国策として、大規模な太陽光発電などの装置を設置、同時に、過度のイルミネーションや深夜営業を自粛、くわえて国民の電力消費の削減努力が不可欠。
  • 世界に誇る我が国の技術と日本国民の潜在能力をもってすれば十分可能。
  • 重ねて、脱原発、自然共生の新しい文明づくりを日本再生の戦略とし、世界に発信すべき。
<私の発言・再質問>

国民の脱原発に対する声が高まっているとはいえ、これまで莫大な費用をかけて進んできた流れに、一自治体の長が「ノー」の声を上げることは、勇気がいることかもしれません。今回の市長の答弁は、市として脱原発の声明を述べたもの解釈し、私と同じ考えで支持をいたします。

静岡県の今6月議会では、浜岡原発の全面停止を踏まえ、新エネルギーの導入促進策に15億円の補正予算が提出されました。家庭への太陽光発電導入助成や産学官研究開発助成、耕作放棄地の太陽光発電農業モデル事業、ダムの小水力発電導入などです。静岡県は、「これからは新エネルギーである」ことを、いち早く施策を通してアクションを起こしています。これも支持するところです。

私は、『脱原発』と、太陽光、風力や地熱など『再生可能エネルギーの利用』に加え、『電力の地産地消モデルの確立』をセットで考えるべきだと思います。原発の開発や建設と違い、『再生可能エネルギー』の分野や、『電力の地産地消モデル』は、中小企業のビジネスチャンスにも寄与し、地域経済の活性化につながることでしょう。例えば、商工会議所と連携して、情報収集や市としての施策の検討することがいいと思いますが、市長はどう考えますか。

<市長の答弁>

そのとうりです。・・・(略)

<私の発言>

人口減少に入った我が国がやるべき、未来への投資は、リニアでも高速道路でもなく、再生可能なエネルギーへの投資ではないでしょうか。中津川にリニアの駅をつくることより、耕作放棄地を利用したメガソーラーの誘致ではないでしょうか。

ここに、6月11日掲載の、前高知県梼原(ゆすはら)町長の中越武義さんの新聞記事がございます。この町は、電力の100%地産地消を目指している町ですが、この記事を紹介をして、私の質問を終えたいと思います。

(記事の紹介)